はじめての人のための、家でのそろばんの学び方:7つのステップ、1日10分
お子さんがそろばんでどう計算しているかを理解して、家で一緒に練習したいと思っていませんか? それとも、大人としてそろばんを一から独学したいとお考えですか? この記事では、Kodomo Soroban Center で教えているのと同じ順番で、そろばんの持ち方から5の友・10の友まで、7つのステップを図解と1日10分の練習メニューつきでご案内します。最後に、続けて練習するための練習プリントと無料の本も紹介します。
家でのそろばんの学び方は7つのステップです:(1) 13けた・上の珠1つ・下の珠4つのそろばんを選ぶ、(2) 背すじを伸ばして座り、親指と人さし指で珠をはじく、(3) 数を置いて読む、(4) 直接のたし算・ひき算――珠を入れたり払ったりするだけ、(5) 5の友――5を使う、(6) 10の友――10を使う、(7) 頭の中のそろばんで暗算する。1日10分、1つのステップに1〜2週間。子どもの場合、家で学ぶのは追加の練習のためです。指の使い方と暗算を教える部分は、やはり先生が直接見るほうがよいでしょう。
始める前に:家での学習でできること、できないこと
大人なら、本を使ってそろばんのたし算・ひき算・かけ算・わり算を十分に独学できます。子どもの場合、家での学習には2つの限界があります。1つは、親には子どもの指の使い方のまちがいが見抜きにくいこと(いちばん多く、あとからいちばん直しにくいまちがいです)。もう1つは、そろばんのゴールである暗算には、数を読み上げ、時間を計り、リズムに合わせて導く人が必要なことです。ですから、この記事がいちばん役に立つのは、教室で習ったことをお子さんと一緒に復習するとき、または体験授業に行く前に保護者がそろばんを理解しておくときです。
ステップ1 · そろばんを選ぶ
- 上の珠1つ・下の珠4つのもの。これが日本の標準のそろばんです。上の珠2つ・下の珠5つのものは中国式のそろばんで、ひとつの数に珠の置き方がいくつもあるため、暗算の学習には向きません。
- 13けたあれば、子どもやはじめての人には十分です。17けたや23けたは検定を受ける人向けです。けたが多いほどそろばんは長くなり、小さい子には持ちにくくなります。
- 珠が手に合っていて、ゆるすぎないもの。珠を1つはじいて上げてみましょう。珠がちょうどの位置で止まり、すべっていかないことが大事です。木の珠でも、かたいプラスチックの珠でもかまいません。
- 定位点があるもの。3けたごとに点が1つあり、一の位や千の位をすばやく見つけられます。
ハノイでは、13けたのそろばんは書店や文房具店でよく売られています。KSC で習う場合は、合うものの選び方を教室からご案内します。体験授業の前に買う必要はありません。
ステップ2 · 姿勢と珠のはじき方
日本では、姿勢が最初の授業です――数よりも先に。背すじを伸ばして座り、そろばんを体の正面にまっすぐ置き、左手で枠を軽く押さえ、右手で珠をはじきます(左ききの子も右手ではじきます。あとで、はじきながら書けるようにするためです)。使うのは2本の指だけです。
- 親指で1の珠を上げる(たす)。
- 人さし指で1の珠を下ろす(ひく)。また、5の珠を下ろす(5をたす)、5の珠を上げる(5をひく)。
毎回の問題の前に、そろばんを軽く傾けてから人さし指で梁(はり)にそって払い、すべての珠を0に戻します(日本ではご破算といいます)。始める前に「0に戻す」習慣は、保護者が毎日声をかけてあげたいことです。
ステップ3 · 数を置く・数を読む
それぞれのけたで、梁にくっついている珠が数に入ります。上の珠は5、下の珠は1つ1つが1です。1けたの数 = 5 ×(梁についた5の珠)+(梁についた1の珠の数)。0から9までのどの数も、置き方はちょうど1通りしかありません。
何けたもある数は、書くときとまったく同じように、左から右へ1けたに1つの数字を置きます。定位点のあるけたを一の位に決め、その左が十の位、さらに左が百の位です。
練習:保護者が数を読み上げ(たとえば「さんびゃくはち」)、子どもがそろばんに置きます。次は役を交代して、子どもが置き、保護者が読みます。1日3分を1週間続ければ、千の位までの数を考えずに置けるようになります。
ステップ4 · 直接のたし算・ひき算(珠を入れる・払うだけ)
珠が足りているうちは、入れたり払ったりするだけです。1 + 2 は1の珠を2つ上げる、6 − 1 は1の珠を1つ下ろす、3 + 5 は5の珠を下ろす。ルールはただ1つ:大きい位から先に、一の位はあとに。23 + 41 なら、十の位に4を入れてから一の位に1を入れます――数を読むのと同じ順番です。この習慣は大きな計算に進んだときに大切になります。学校の筆算(右から左へ)とは違うので、保護者の方は驚かないでください。
これがまさに KSC のレベル0の内容です:1〜3けたの直接のたし算・ひき算。簡単に聞こえますが、この時期に指の動きと珠のイメージを育てます。練習プリント01〜03はこのステップ用です。
ステップ5 · 5の友(5を使う)
3 + 4 をしたいのに、そのけたには空いている1の珠が1つしかない? 5の珠を使います:5を入れて、1を払う。4 = 5 − 1 だからです。「5の友」とは、合わせて5になる2つの数のこと:1と4、2と3。nをたすのに1の珠が足りないときは、5を入れてnの友を払います。nをひくのに1の珠が足りないときは、5を払ってnの友を入れます。
保護者へのヒント:言葉で説明しすぎないこと。「3 + 4」の問題を出して、子どもが自分で「珠が足りない」と気づくのを待ち、それから「あそこに5の珠があるよ」とヒントを出しましょう。自分で見つけたことは、教わったことより長く残ります。練習プリント05は、このルールが必要な問題だけでできています。
ステップ6 · 10の友(10を使う)
7 + 5 をしたいのに、一の位にもう入れる場所がない? 十の位を使います:5を払って、十の位に1を入れる。5 = 10 − 5 だからです。「10の友」とは、合わせて10になる2つの数のこと:1と9、2と8、3と7、4と6、5と5。あるけたにnを入れられないときは、そのけたでnの友を払って、左のけたに1を入れます。ひき算はその逆で、左のけたから1を払って、nの友を入れます。
両方のルールを一度に使う問題もあります。たとえば 6 + 8:8の友の2を払いたいのですが、一の位は6(5の珠1つと1の珠1つ)で、払える1の珠が2つありません。そこで5の友も使います:5を払って3を入れる。それから十の位に1を入れます。これが複合で、KSC ではレベル1Bの内容です。あわてないでください。まず5の友と10の友をそれぞれ別々にしっかり身につけて(プリント05、06、08)、それから混ぜましょう(プリント09、10)。
ステップ7 · 暗算:そろばんが頭の中に入る
これが、そろばんがほかのどんな計算道具とも違う理由です。動きに慣れてきたら、次の順番で進めましょう。
- 本物のそろばんで、珠を見ながら計算する。
- そろばんに手をのせるけれど、はじかない。珠が動くところを思い浮かべるだけで、答えを言います。1けたの数・2口(たとえば 2 + 3)から始めます。
- そろばんをしまって、目を閉じる。保護者が数をゆっくり1つずつ読み上げ、子どもは頭の中で「はじいて」答えを言います。
- 少しずつ増やす:3口、それから2けたの数へ。KSC では、4回目の授業から暗算を、6回目からフラッシュ暗算(画面に数がすばやく表示されるもの)を始めます。
大事なルール:子どもは珠が見えていなければなりません。「学校のやり方で計算して」答えを言うのはだめです。答えが合っていても「頭の中でたした」と言うなら、もっと小さい数で2つめの段階に戻りましょう。珠のイメージは、子どもが思い浮かべられるくらい数が小さいときにだけ出てきます。
1日10分の練習メニュー
時間の長さより、毎日続けることのほうが大切です。日曜日に1時間やるより、毎日10分のほうがずっと効果があります。珠のイメージに毎日「水やり」ができるからです。
| 分 | すること | メモ |
|---|---|---|
| 0〜1 | 背すじを伸ばして座り、そろばんを0に戻し、「はじめます」とあいさつ | 短い決まりごとで、学ぶモードに切り替わります |
| 1〜3 | 読み上げ・数を置く(5つ) | 保護者が読み、子どもが置く。役を交代する |
| 3〜8 | その週のプリントから5〜10問、時間を計って | かかった時間をプリントに書く。比べるのは昨日の自分で、ほかの子とは比べない |
| 8〜10 | 目を閉じて、小さな暗算を3問 | そろばんで確実にできるようになった数だけ |
プリントは1週間に1枚。決められた時間内に80%正解できたら、次のプリントへ進みます。これは KSC のテストの合格基準と同じです。
家で独学するときによくある5つのまちがい
- 何本もの指ではじく、または1の珠を人さし指で上げる。いちばん多いまちがいで、あとからいちばん直しにくいものです。見つけ方:はじくのが遅く、珠がよく行きすぎる。
- 一の位から先にやる。学校の筆算のくせです。「数を読む順に、はじく」と声をかけましょう。
- 5の友と10の友を早く混ぜすぎる。それぞれのルールに、そのルールだけの問題で1〜2週間ずつかけましょう。
- 「学校のやり方」で暗算して答えを言う。子どもが本当に珠を見られるようになるまで、小さい数に戻りましょう。
- きょうだいと競争するために時間を計る。時計は、昨日の自分と比べるためのものです。子どもが時計をこわがるなら、1週間は時計なしにしましょう。
続けて学ぶための無料の教材
よくある質問
家でそろばんを独学できますか?
大人なら、本でたし算・ひき算・かけ算・わり算を独学できます。子どもの場合、家での学習は追加の練習に向いています。指の使い方と暗算は、先生が直接見るほうがよいでしょう。指の使い方のまちがいは、あとから直しにくいからです。
そろばんは1日何分練習すればいいですか?
1日10分で十分で、週末に1時間やるより効果があります。内訳は、0に戻してあいさつ(1分)、読み上げ・数を置く(2分)、プリントから5〜10問を時間を計って(5分)、小さな暗算3問(2分)です。
5の友・10の友とは何ですか?
5の友は合わせて5になる2つの数(1–4、2–3)です。1の珠が足りないとき、5を入れて、たしたい数の友を払います。10の友は合わせて10になる2つの数(1–9、2–8、3–7、4–6、5–5)です。あるけたに入れる場所がないとき、たしたい数の友を払って、左のけたに1を入れます。
子どもにはどんなそろばんを買えばいいですか?
上の珠1つ・下の珠4つ(日本の標準)、13けた、手に合った珠ではじいたときにちょうどの位置で止まるもの、定位点があるものを選びましょう。体験授業の前に買う必要はありません。
どのくらいで暗算ができるようになりますか?
1日10分の練習で、ほとんどの子は2〜3週間で1けたの暗算が、レベル0を終える頃(授業約16回)には2けたの暗算ができるようになります。条件は、子どもが本当に頭の中で「珠が見えて」いること。学校のやり方で計算して答えを言うのではいけません。
無料体験で、そろばんを試してみませんか
ハノイ・Vinhomes Gardenia のセンターで、1クラス3〜5人、1回70分。日本で教えているのと同じ方法です。電話・Zalo 096.802.8484。




