子どもが算数が苦手なときはどうする? つまずいている所を見つけて、家で1日10分の手助けを

計算が遅い、まちがいが多い、算数の時間になると顔をしかめて、ときには泣いてしまう。保護者は心配になって問題を増やし、家族みんなが疲れてしまいます。私たちはハノイで子どもに教えている日本人のそろばんの先生です。いちばんよく目にするのは、「算数が苦手」は多くの場合、土台のどこかが抜けているだけで、「算数に向いていない」わけではないということです。

あわてて問題を増やさないでください。つまずいている所を見つけて、そこを1日10分練習します。
- 家で5分のチェックをして、どこでつまずいているかを知る
- 多くの子は土台でつまずく:数の感覚と「10の友」
- 速さより先に、やり方をわかること
- 比べない、怒らない、代わりにやらない
- 目・耳・睡眠にも気を配る
- きちんと手助けしても大きく遅れたままなら専門家へ
まず:どこが「苦手」なのか? 家でできる5分のチェック
「算数が苦手」はとても広い言葉です。同じように点数が低い2人でも、つまずいている所はまったく違うことがあり、手助けの方法も違います。
子どもの機嫌がよいときに、「テスト」とは言わず、遊びとしてやってみてください。保護者は見るだけで、直したり、ヒントを出したりしません。
- 見てすぐ数がわかる? 指を3本、次に5本、次に5本と2本、さっと見せます。すぐに「3」「5」「7」と言えるか、1本ずつ数えるか。
- 10をつくれる? 「7といくつで10?」「4とは?」と聞きます。すぐ答えられるか、長く考えたり数えたりするか。
- まだ指で数えている? 4 + 3 と 8 + 5 を出します。ごく小さな計算でも、指で1つずつ数えていないか。
- 文章題で止まる? 「あめが5こあります。妹に2こあげました。のこりはいくつ?」5 − 2 は計算できるのに、何算の問題かがわからないか。
- 急がされるとあわてる? やさしい計算を10問、1回目は時間を計らずに、2回目は計って解かせます。時計があると、まちがいがぐっと増えたり、緊張したり、投げ出したりしないか。
つまずいた問いが、保護者が始める場所です。「算数が苦手」というばくぜんとした心配より、具体的なつまずき1つのほうが、ずっと直しやすいのです。下で、それぞれの問いを原因につなげます。
算数が苦手になる、よくある6つの原因
私たちが体験授業でいちばんよく出会う原因です。1人の子に、2つ3つの原因が重なっていることもあります。
まだ1つずつ数えていて、7が「5と2」だと見えていない。(問い1と3)
あわせて10になる組を覚えていないので、10をこえる計算はどれも数えることになる。(問い2)
お手本と同じ問題は解けても、聞き方が変わると止まる。文章題でよく起きます。(問い4)
まちがいがこわいと、本来の力より計算が落ちます。それが続くと「算数がきらい」になります。(問い5)
わかっているのに、数字の写しまちがい、見落とし、途中で手順を忘れることでまちがえる。
黒板がよく見えない、先生の話が聞きとれない、寝不足――どれも「算数が苦手」に見えることがあります。
はじめの3つは土台の問題、あとの3つは学ぶときの条件の問題です。土台が抜けているなら、問題を増やしても助けになりません。抜けている段階まで戻ることが必要です。
原因ごとの手助け:家で1日10分
つまずいている所に合うものを1〜2つ選びます。毎日10分、同じ時間に同じ場所で。少なくとも2週間続けてから、ようすを判断します。
- 数の感覚:5のまとまりで「ぱっと見る」遊び
豆やペットボトルのふたを5つずつ並べ、一部をかくして「いくつ?」と聞きます。数えずに数が言えることが目標です。
家で始めるなら勉強の前に2分:保護者が指を見せ、子どもがすぐに数を言います。数えずに正しく言えるようになったら、10までの数に広げます。
- 10のまとまり:「10の友」の早押し問答
保護者が「7!」と言ったら子どもは「3!」、「4!」なら「6!」。1日1分です。考えずに答えられるようになると、7 + 5 = 7 + 3 + 2 のような10をこえる計算がずっと楽になります。全体の順番は小学1年の子に速い暗算を教える方法の記事にあります。
- まずわかる:物を使い、声に出して説明させる
文章題は、本物のあめやお箸を机に並べて、お話をそのまま再現します。それから、子どもに自分でやり方を言わせます。5分の説明より、2つの問いかけのほうが効きます。
家で始めるなら「ちがう、やり直し」ではなく、「どうやってやったの?」と聞いてみてください。自分で説明するうちに、子どもは自分でまちがいに気づくことがよくあります。
- 不安を減らす:速さより先に正確さ
しばらく時計はしまいます。ほとんど正解できるくらいやさしい問題を選び、それから少しずつ上げます。比べるのは、昨日のその子自身とだけです。
- 集中:短いかたまり、何もない机
10分を5分ずつ2つに分けます。机の上はプリント1枚と鉛筆1本だけ。子どもの集中力を育てる8つの方法もご覧ください。
- 体:目・耳・睡眠
よく目を細める、ノートに顔を近づける、よく聞き返す、ということがあれば、目と耳の検査を受けさせてください。寝る時間をそろえ、勉強の直前には画面を見ないようにします。
練習用の問題が必要なら、無料の練習プリントに、子どもが自分で記録できるタイムの欄があります。しっかりできるようになったら、1けたの数でオンライン暗算トレーニングも試してみてください。
算数が苦手な子に、やってはいけない4つのこと
どれも愛情とあせりから出てくることですが、たいていは状況をむずかしくしてしまいます。
- 問題の量や勉強時間を増やす。土台が抜けたままなら、問題を増やしてもまちがいが増えるだけです。少しの問題を、合った所で、毎日続けるほうが効きます。
- きょうだいや友だちと比べる。「あの子はできるのに、どうしてできないの?」は、やり方を教えてはくれず、「自分はだめだ」と教えてしまいます。
- まちがえたときに怒る、罰を与える。こわいと、子どもは考えられなくなります。がんばるより、算数の時間を避ける方法を探すようになります。
- 早く終わらせるために答えを言う、代わりにやる。問題は終わっても、子どもは何も学べません。ヒントになる問いを1つ出して、待ちましょう。
算数をこわがっている子には、点数より「自分はできる」という気持ちを取りもどすことのほうが大切です。
専門家に相談したほうがよいのは?
「算数が苦手」な子の多くは、合った所を手助けすれば伸びていきます。ただ、保護者だけでかかえこまないほうがよい場合もあります。
同じクラスの子と比べて大きく遅れていて、何か月もきちんと手助けしているのにほとんど伸びない。長く練習しても、小さな2つの数(5と8など)のどちらが大きいかがわかりにくい。読むこと、覚えること、集中することにも苦労している。算数のたびにおなかが痛くなったり泣いたりするほど不安が強い。こうしたときは、小児科医や、心理・教育の専門家に相談して、きちんと見てもらってください。
これらのサインがあっても、必ず何か問題があるという意味ではありません。判断できるのは、子どもに直接会う専門家だけです。この記事やそろばんの先生が、その代わりになることはできません。
そろばんが合う子、まだ合わない子
そろばんの先生として正直に言うと、そろばんは算数のあらゆるつまずきを解決するものではありません。
そろばんが合うのは
- まだ指で数えていて、数が「見えて」いない
- 正しく解けるけれど遅い
- 数がこわく、一歩ずつ伸びるのを実感したい
- 勉強の姿勢を身につけたい
まだ合わないのは
- 10まで数えられない、数字の区別がまだつかない
- いちばんの苦手が文章題の読みとり
- 上のサインがある――まず専門家に相談を
- 習いごとの予定がすでにいっぱい
そろばんは、5のまとまり、10のまとまりを目に見える形で子どもに渡します。「算数が苦手」な子の多くに足りない、まさにその土台です。ただ時間はかかり、2けたの暗算はふつう、レベル0(16回)を終えるころに、家での練習とあわせてできるようになります。そろばんを習うのはよいこと?もあわせてどうぞ。

Vinhomes Gardenia にある Kodomo Soroban Center は、1クラス3〜5人なので、先生が小さなまちがいまで一つひとつ見られます。60分の授業は、あいさつ、マス計算、そろばん、暗算、フラッシュ暗算、片づけという決まった流れで進み、暗算は4回目の授業から小さな数で始めます。
1回の授業の流れをご覧いただくか、電話・Zalo 096.802.8484 で無料の体験授業をお申し込みください。
よくある質問
子どもが算数が苦手なとき、どうすればいいですか?
まず、どこでつまずいているかを見つけます。数の感覚、「10の友」の組、文章題、急がされたときの不安のどれかです。それから、そこを1日10分、少なくとも2週間練習します。比べない、怒らない、代わりにやらない、を守ってください。
子どもの暗算が遅いのはなぜですか?
多くの場合、数を5のまとまりで見ずに1つずつ数えている、「10の友」の組を覚えていない、またはイメージではなく頭の中で唱えて計算している、のどれかです。3つとも、順番を守って毎日続ければ、家で練習できます。
子どもが算数をこわがるときは、どうすればいいですか?
しばらく時計と速さのプレッシャーをなくし、ほとんど正解できるやさしい問題から始めて、少しずつ上げます。ほかの子と比べず、まちがえても怒りません。「自分はできる」という気持ちが戻ると、こわさはたいてい少しずつ減っていきます。勉強のたびにおなかが痛くなったり泣いたりするほどなら、専門家に相談してください。
算数ができるのが遅いのは、頭がよくないからですか?
たいていはちがいます。多くの子は、土台の一段が抜けている、まちがいがこわい、集中しにくい、または目・耳・睡眠のことで、算数がゆっくりになっています。何か月もきちんと手助けしても大きく遅れたまま伸びない場合は、小児科医や、心理・教育の専門家に相談して、きちんと見てもらってください。
そろばんを習うと、算数が得意になりますか?
そろばんがいちばん役に立つのは、まだ指で数えている、正しく解けるけれど遅い、数がこわい、という子です。そろばんが5のまとまりと10のまとまりを目に見える形で示してくれるからです。文章題の読みとりの練習の代わりにはならず、家での練習とあわせて時間もかかります。
無料体験で、そろばんを試してみませんか
ハノイ・Vinhomes Gardenia のセンターで、1クラス3〜5人、1回60分。日本で教えているのと同じ方法です。電話・Zalo 096.802.8484。




