3〜6歳の「日本式」子育て:多くの日本の家庭が毎日続けている10の小さな習慣

子どもが幼稚園に通う年になると、多くの保護者が「日本式の子育て」について調べ始めます。でも日本のお母さんに「どんな方法で子育てしていますか?」と聞いたら、少し困ってしまうかもしれません。私たちは日本人で、ハノイで子どもたちにそろばんを教えています。私たちから見ると、3〜6歳の日本式の子育ては、その多くが家の中のとても小さなこと、毎日のくり返しの中にあります。

3〜6歳の日本式の子育ては、早くから字を教えることではなく、規則正しい毎日と、子どもが自分でする小さなことが中心です。
- 親から先にあいさつ:朝、出かけるとき、帰ったとき、寝る前
- 食事の前後に「ありがとう」のことば
- 一人ひとりに、家での小さな「役割」
- 自分のことは自分で――親はそばで待つ
- がんばりをほめる。しかるときは短く、たたかない
- 早寝、外遊び、寝る前の絵本
- わが家に合う習慣を選ぶ
日本式の子育てとは? 方法ではなく「家の習慣」
日本では、生活の習慣やふるまいを子どもに教えることをしつけ(躾)と言います。この漢字は日本で作られた字で、「身」と「美」を組み合わせたもの。ふるまいを美しくする、という意味でよく説明されます。しつけに教科書はありません。家族のあいさつ、食事、片づけの中にあります。
はじめにお断りしておくと、日本の家庭も一つひとつちがいます。厳しい家も、のびのびした家もあります。祖父母と暮らす家も、両親ともに働く家もあります。ここで紹介する10の習慣は多くの家庭でよく見られることで、どの家でも守っている決まりではありません。
この記事のテーマは3〜6歳の子どもの、家での一日です。日本の学校での様子は、自立、学校の掃除、小学校の一日の記事をご覧ください。
朝と食事:あいさつから始まる3つの習慣
1. 親から先にあいさつする
多くの日本の家庭では、家の中のあいさつが「対」になっています。3歳ではまだ意味が全部わからなくても大丈夫。毎日聞くうちに覚えていきます。
家族にも、朝いちばんに。
出かける人と、見送る人のことば。
帰ってきた人と、迎える人のことば。
電気を消す前に。
日本語でなくてもかまいません。ふだん家で話すことばで十分です。大切なのは、大人が先に、わが子にもあいさつすること。「おばあちゃんにあいさつしなさい!」と言うだけにしないことです。
2. 食事の「いただきます」と「ごちそうさま」
食べる前に、家族みんなで手を合わせて「いただきます」。食べ終わったら「ごちそうさま」。小さな子に「作ってくれた人や、野菜や魚を育ててくれた人へのありがとうだよ」と話す親も多くいます。
食べ残したときは「もったいないね」とやさしく声をかける親が多く、無理に食べさせることはしません。
3. 台所と食卓での小さな「役割」

子どもが家の仕事を手伝うことを、日本ではお手伝いと言います。3〜6歳なら、お箸を並べる、自分の茶わんを流しへ運ぶ、野菜を洗う、テーブルをふく。大事なのは、それを役割として任せること。「お箸はあなたの係」と決めておき、思いついたときだけ頼むのではありません。
終わったら、ごほうびより「ありがとう、助かった」のひとこと。日本の親がよく使うことばです。年齢別のお手伝いの例は日本人は子どもの自立をどう育てる?をご覧ください。
自分のことは自分で:「ちょっと待つ」3つの習慣
4. 自分で着る、脱ぐ、靴をそろえる
3歳ごろから、多くの日本の子は自分で靴を脱いでつま先を外に向けてそろえ、上着をかけ、かばんを自分の場所に置きます。ゆっくりでも、きれいにできなくても、それで普通です。親は、やりやすくする工夫で手伝えます:低い位置のフック、マジックテープの靴、子ども専用のかご。
5. 明日の準備は前の晩に
多くの日本の家庭では、幼稚園や保育園に通う子が親といっしょに、前の晩に明日の服と持ち物を用意します。朝があわただしくなりません。3〜4歳なら服を選ぶだけ、5〜6歳なら絵の表を見て自分でかばんを確かめられます。小学校入学の準備へのよい一歩にもなります。
6. 見守る:そばにいて、待つ
子育ての話で日本人がよく使うことばが見守るです。目を離さず、守りながら、代わりにやってしまわないこと。子どもがボタンをとめるのに苦戦していたら、こんな順番で:
- 手を出す前に待つ
心の中で10数える。その間に、自分でできてしまうこともよくあります。
- やる前に聞く
「どこを手伝ってほしい?」――どこでつまずいているか、子ども自身に言ってもらいます。
- 一部だけ手伝い、最後は子どもに
ボタンを途中まで通して、残りは子どもが。「できた!」の気持ちは子どものものです。
- 次は、もう少し下がる
翌週はそばにいるだけ。少しずつ、それが子ども自身の仕事になります。
いちばんむずかしいのは親のほう。いそがしい朝は特にそうです。だから、「待つ」練習は急がない時間に――夜や週末にしましょう。
ほめ方としかり方:ことばの2つの習慣
7. がんばりを、具体的にほめる
日本の親は、結果がいまひとつでも「がんばったね」とよく言います。「すごいね」だけでなく、子どもがしたことをそのままことばに:「ボタン、全部自分でとめたね。最後まであきらめなかったね」。ほめ方については子どもが勉強をなまけるときはどうする?もどうぞ。
8. しかるときは短く、すべきことを伝える――そして、たたかない
日本の親もしかります。でも多くの人は、短く、子ども自身ではなく「したこと」について話すよう心がけています。言ったら、それでおしまいです。
こう言う
- 「おうちの中では歩こうね」
- 「おもちゃを投げたら、お友だちが痛いよ。手渡ししようね」
- 「弟をたたいたの、ママは悲しいな」
避けたい
- 「走っちゃだめ!」――禁止だけを言う
- 「なんでそんなに悪い子なの?」――子ども自身を責める
- 人前で長々としかる
2020年4月から、親がしつけのときに体罰を加えてはならないことが、日本の法律ではっきり定められました。今の日本式の子育ては、ことばとお手本で教えるもの。たたいて教えるものではありません。
午後と夜:よく遊び、早く寝て、絵本を1冊
9. 早寝早起き、外遊び
日本には「早寝早起き朝ごはん」という全国的な運動があり、2006年から文部科学省と多くの団体が進めています。昼間は外遊びをする子も多く、ハノイならマンションの中庭や近くの公園で十分です。
10. 寝る前の絵本
多くの日本の家庭には、寝る前の読み聞かせの習慣があります。絵本を1冊、数ページだけでも、お気に入りを何度読んでもかまいません。読み終わったら電気を消して「おやすみなさい」。
子どもは、親が言うことよりも、親が毎日していることから習慣を学びます。
そのまま真似しなくていい:わが家に合う習慣を選ぶ
ハノイの家は日本の家とはちがいます。祖父母と暮らす家もあれば、学校で昼寝をする子も多くいます。始める前に、こんなことを考えてみてください。
- わが家の生活リズムに合う?親の帰りが遅いなら、画面を消す時間を少し早めることから。
- 家族みんなでできる?おばあちゃんが孫の靴をそろえてあげているなら、まずおばあちゃんと話を。
- 子どもの年齢に合っている?3歳はまだ自分でかばんの準備をしなくて大丈夫。6歳ならできます。
- 毎日続けられる?続く1つの習慣は、途中でやめる10の習慣にまさります。
- 子どもは楽しそう?習慣がしかられる時間になってしまったら、ハードルを下げましょう。
迷ったら、あいさつから。1か月のあいだ、毎朝、出かけるとき、帰ったときに、親から先に子どもにあいさつ。それが身についたら、2つめの習慣を。
あいさつで始まり、片づけで終わる:私たちのそろばん教室

私たちの60分のそろばんの授業は、全員が立って礼をし、「お願いします」と言って始まります。最後の3分で、そろばんを0に戻し、道具を元の場所に片づけてから、「ありがとうございました」とあいさつします。
先生も、家での親と同じように「待ち」ます。珠の動かし方をまちがえたら、先生は問いかけて、子どもが自分で気づけるようにします。1クラスは3〜5人だけ。Vinhomes Gardenia のセンターには、5歳からの幼児クラスと小学生のクラスがあります。
授業の流れ、センターのクラス、学校でのそろばんクラブもご覧ください。体験授業は無料です。お問い合わせページから、または電話・Zalo 096.802.8484 でお申し込みください。
よくある質問
「日本式の子育て」とは?
多くの日本の家庭でよく見られる子育ての習慣をまとめた呼び方です。家でのあいさつ、食事の前後のお礼、小さなお手伝い、自分のことは自分でさせる、がんばりをほめる、早寝早起きなど。教科書のある方法ではなく、家庭ごとにちがいます。
日本人は3歳の子をどうしつけている?
多くの家庭では、字を覚えることより生活の習慣を大切にします。あいさつ、食事の前の「いただきます」、自分で靴を脱ぐ、親といっしょにおもちゃを片づける。大人がお手本を見せて、そばで子どもが自分でするのを待ちます。
日本の親は子どもをたたいたり、しかったりする?
必要なときはしかりますが、短く、したことについて話し、人前で長くしからないよう心がける人が多いです。たたくことについては、2020年4月から、日本の法律で親はしつけのときに体罰を加えてはならないと定められています。
日本式の子育ては、ベトナムでもできる?
できます。そのまま真似するのではなく、家に合う習慣を1つずつ選べば大丈夫です。あいさつ、家での小さな役割、寝る前の絵本は、ハノイでもすぐにできます。大切なのは、祖父母も含めて家族みんなが同じやり方ですることです。
どの習慣から始めればいい?
いちばん始めやすいのはあいさつです。毎朝、出かけるとき、帰ったときに、親から先に子どもにあいさつしましょう。1つの習慣を1か月ほど続けてから、2つめ(たとえば食事のときの小さな役割)を加えます。
無料体験で、そろばんを試してみませんか
ハノイ・Vinhomes Gardenia のセンターで、1クラス3〜5人、1回60分。日本で教えているのと同じ方法です。電話・Zalo 096.802.8484。




